2008年10月31日

韓国経済の”6つ子の赤字”

 



韓国では消費者金融の法的金利の上限が66%というのはすごすぎます。



以下メモ。




  • 欧米だとサムスン・LGの携帯電話・液晶テレビのシェアは日本企業を遥かに上回り、一見韓国は貿易黒字大国なのではという錯覚に陥るが、実は韓国企業の多くは工業製品の根幹技術や部品の大半を日本から輸入して作っているため、日本に対しては常に多額の貿易赤字になっている


  • 韓国経済は「経常収支」「資本収支」「財政収支」「家計収支」「企業」「中央銀行」の6つ子の赤字を抱えている


  • 韓国政府は、国内大手輸出企業にドル売却を要請するという異例の対応を行っている


  • 韓国の対外債務が4000億ドル(約40兆円)を超えるなど、アジア通貨危機当時と似た状況にある


  • 韓国はアジアで金融危機が伝染する可能性が最も高い国である


  • ダウ・ジョーンズ通信は格付け機関フィッチの見解を基に「韓国系金融機関に債務不履行の兆候がある」と報じた



好奇心日記 本当はヤバイ!韓国経済―迫り来る通貨危機再来の恐怖 -三橋貴明




現在ニュースで頻繁に韓国デフォルトの危機が取り沙汰されていますが、本作は下の「ドル崩壊!」の著者が、「ドル崩壊!」以前に韓国経済の実態と懸念を著した作品です。韓国経済は「経常収支」「資本収支」「財政収支」「家計収支」「企業」「中央銀行」の6つ子の赤字を抱えており、サムスン電子の躍進や5%を上回るGDP成長率の裏に、恐ろしい危機が潜んでいることが明らかになります。

ソースは全て韓国の政府・銀行・企業の発表や、「聯合ニュース」・「朝鮮日報」など韓国内の大手新聞によるもので、こうしたソースの発表が信頼性がある限りにおいて、本作のデータも信頼におけると言えるでしょう。


具体的にどれだけ韓国経済がヤバイのかを見てみると、


* 欧米だとサムスン・LGの携帯電話・液晶テレビのシェアは日本企業を遥かに上回り、一見韓国は貿易黒字大国なのではという錯覚に陥るのですが、実は韓国企業の多くは工業製品の根幹技術や部品の大半を日本から輸入して作っているため、日本に対しては常に多額の貿易赤字になっています(大前研一氏などはこれをパススルー経済と呼んでいます)。


しかし、それよりも深刻なのはサービス収支の赤字で、教育・医療・旅行などの分野で、海外の人が韓国のサービスを使用して韓国にお金を落とすよりも、韓国人が海外の教育・医療を求めて他国で費やす額が大幅に上回っています。竹中平蔵氏がダイヤモンドのコラムで、「高い水準の教育を求めて米国にどんどん留学生を送り出し英語も得意な韓国人を、日本はもっと見習わなければならない」ような趣旨のことを書いていましたが、裏を返せば自国の教育が貧弱だから韓国人が留学に熱心なわけです(教育に関しては、未だに飛び級などもなく、韓国同様の平準化教育を行っている日本が他国のことをとやかく言える様ではないのですが)。


*脱税防止や需要喚起の目的で政府がクレジットカード利用を奨励し、家計の貯蓄が通貨危機時よりも激減、多重債務者の自己破産なども問題になっているようです。しかも借金して国内の不動産・株式市場に多大な投資をしているため、これらの市場が下落すれば(事実下落しています)、国民は更に莫大な資産を失うことになります。


*韓国の対外債務は2007年度で日本円にして35兆円に及び、そのうち15兆円が1年以内に返済しなければならない短期債務です。今年に入ってウォンはドルに対し半額以下に暴落しているため、この債務も為替差損が膨大な額になっていると思われます。


この他にも韓国銀行が世界唯一の赤字中央銀行だったり、純債務国への転落が疑われているなどネタは尽きません。


しかし、何よりも驚いたのは、韓国では消費者金融の法的金利の上限が66%(!)であるということです。日本の消費者金融が29.2%というグレーゾーン金利を問題視されて廃止されましたが、韓国の66%という話を聞くと、29.2%という数字が善良的にさえ思えます。(更に法律の監督が及ばないところで横行している闇金の利率は200%にも及ぶらしい)この狂った金利を政府も国民も是正しようとしない、自浄作用が働かないところに、このような"6つ子の赤字"を抱える根本原因が垣間見えるような気がします。


日本に生まれて良かったと思うと同時に、韓国経済の失敗を反面教師として二の轍を踏まないよう心がけなければなりません。



日本の競争力の源泉(前編) / SAFETY JAPAN [大前 研一氏] / 日経BP社


川上である素材・部材で、日本は国際シェアの実に3分の2を占めている。ところが製造設備となると5割、部品となると3分の1と減り、最終製品では4分の1にまで減少している。これは、ある意味では「仕方のないこと」ではある。最終製品の心臓部分は日本に、組み立ては人件費の安い中国などで、というスタイルにしたほうが経済効率の上からも合理的だからだ。



これが顕著になるのが韓国や台湾だ。両国とも川上、すなわち上流工程をほぼ完全にスキップしているからだ。かの国では日本から素材、部材、あるいは機械などを輸入して組み立てて輸出するというパススルー経済がまかり通っている。そのため、韓国は日本に対して常に貿易赤字という構造を持っている。



世界金融危機に翻弄される韓国経済−通貨危機の悪夢再び | 投資経済データリンク


韓国経済が苦境に陥っています。

経済の急変は世界的な減少であり、日本も株価が急落するなど動乱の渦中にあります。


日本の場合は、急激な円高が問題となっていますが、韓国の場合は逆に急激なウォン安が続いています。


韓国には、通貨危機が発生しIMF支援を受けた過去がありますので、その動向には注意を要します。




韓国:10年ぶりウォン安 通貨危機の悪夢よぎる 政府、不安解消に懸命


米国発金融危機の影響で、韓国経済は株と通貨ウォンの急落というダブルパンチに見舞われている。ソウル外国為替市場では9日、当局がウォン買いドル売りの大規模介入したことで5日ぶりにウォンは反発、1ドル=1379.5ウォンと、前日より15.50ウォン上昇したが、依然として約10年ぶりのウォン安水準が続く。国民の間では、97年のアジア通貨危機で陥った国際通貨基金(IMF)管理体制の「悪夢」再来も取りざたされ、政府は不安の解消に躍起だ。


韓国では、外国人投資家の資金引きあげなどでドルが不足し、ウォン安が続く。韓国ではアジア通貨危機の経験から心理的な不安感が根強く、李明博大統領は、8日には「保有する外貨には余裕がある。97年のときのような危機はない」と不安の沈静化に努めた。


さらに、9日の聯合ニュースによると、李大統領がラジオ演説を毎週行い、政策を直接語りかける案も出ている。(毎日新聞10/10)







対円では、既に1997年通貨危機時の水準を超えています。




通貨防衛に奔走する韓国政府

韓国政府は、公式には為替の急変が通貨危機まで発展する可能性はないと表明しています。確かに、外貨準備は未だ危機水準とはなっていません。


しかし、通貨危機は、状況が加速度的に悪化し短期間で顕在化します。


既に、韓国政府も通貨防衛策を講じています。

為替介入

韓国の通貨当局は、ウォン相場の維持のため、積極的にドル売り介入を行っています。


しかし、効果は限定的で、為替安定どころか、急落を緩和することさえ困難な状況です。


9月韓国外貨準備高は35億ドル減、介入やドル高反映=中銀


韓国銀行(中央銀行)が2日発表した9月の同国外貨準備高は、前月から35億3000万ドル減少した。ウォン相場下支えのための介入を反映、過去最長の6カ月連続での減少となった。


ウォンの対ドル相場は9月に9.8%下落した。


9月末時点の外貨準備高は2396億7000万ドル、8月末は2432億ドルだった。中銀は通貨スワップ市場への介入を外貨準備減少の要因に挙げている。


中銀は声明で「世界的な信用収縮が深刻化する中、外為当局は国内の外貨建て短期金融市場の動揺を抑制するため、スワップ市場への介入を拡大した」と述べた。また、ドル以外の通貨の対ドル相場下落も外貨準備減少の原因だったとしているが、外貨準備の内訳は明らかにしていない。


また外為トレーダーやアナリストは、外為当局が9月にウォン相場下支えのためスポット市場に介入し、ドルを売却したと話している。(ロイター10/2)




ウォンの流れは現在も続いており、10月も断続的な介入を余儀なくされています。




韓国通貨当局、ウォン安阻止のためドル売り介入実施=市場筋


市場筋は28日、韓国の通貨当局が外為市場の午後の取引でウォン安阻止のためドル売り介入を実施したもようだと述べた。


0448GMT(日本時間午後1時48分)現在、ウォンは1ドル=1475.3/6.2ウォンで取引されている。27日の国内市場終値は1442.5ウォンだった。


ウォンは28日の取引で一時、1998年3月19日以来の安値となる1493.9ウォンまで下げていた。(ロイター10/28)




外貨確保の協力要請

大規模介入を断続的に繰り返しているることで、外貨の枯渇が懸念されています。


韓国政府は、国内大手輸出企業にドル売却を要請するという異例の対応を行っています。


韓国、大手輸出企業に保有するドルの売却を要請


韓国の姜万洙(カン・マンス)企画財政相は9日、国内の大手輸出企業に対し、ウォンが一段と下落すると見込まずに、ドルの持ち分を売却するよう要請したことを明らかにした。


企画財政省が配布した代表取材リポートによると、姜企画財政相は、小規模企業の幹部らとの会合で「輸出企業はウォンが一段と下落する可能性があると考えているようだ。過剰反応すれば、(輸出企業は)大きな損失を被る可能性があり、意見を伝えた」と語った。


市場筋によると、ここ数日間ドルを売っていなかった輸出企業が9日、ドルの持ち分を売り始め、ウォン相場を支援したもよう。(ロイター10/09)




外交においても、外貨流動性確保のため、各国及び米銀との協議を行っています。




日韓財務相、金融危機に関し11日に協議=韓国企画財政省


韓国企画財政省は10日、日韓の財務相が11日にワシントンで、国際通貨基金(IMF)・世界銀行年次総会の合間に会談し、金融危機について協議する方針を明らかにした。


同省の声明によると、姜万洙(カン・マンス)企画財政相は米シティグループ、モルガン・スタンレー、ゴールドマン・サックスの幹部とも会合を行い、韓国の銀行の外貨流動性確保に向けた韓国政府の努力に対する支援を求める方針。


また、12日には豪財務相と会談する予定としている。(ロイター10/11)




英フィナンシャル・タイムズ、英タイムズ 、米ウォールストリートジャーナルといった経済専門誌は、韓国経済の苦境とIMFによる支援について言及しています。




「IMF支援対象に韓国」外信報道、政府が強く否定


国際通貨基金(IMF)が信用収縮で窮地に追い込まれた開発途上国への資金支援を検討しており、ここに韓国が含まれているとする外信報道について、韓国政府が強く否定した。


企画財政部の崔鍾球(チェ・ジョング)国際金融局長は24日に緊急会見を開き、IMFが外貨流動性の不足で厳しい状況に置かれている国に対する支援問題を議論しているのは事実だとしながらも、韓国が支援対象国に含まれているとする報道は事実ではなく、記者個人の考えにすぎないと強く述べた。


米ウォールストリート・ジャーナルは同日、IMFが開発途上国への資金支援の条件を緩和する方針を立てており、その対象に韓国、ブラジル、メキシコや一部東欧諸国が挙がっていると報じた。


崔局長は、IMFも韓国の外貨準備高がどの程度かよく把握しており、数回にわたり韓国の対外部門の健全性を発表していると強調した。IMFの支援を受けるためには当事国が申請を行う必要があり、IMFが韓国を対象としている可能性はないと重ねて主張した。 (聯合10/24)





韓国政府、外国メディアの「韓国危機説」に反論


外国メディアが韓国経済に対する悲観論を相次いで報じ、韓国政府は反論に追われている。


外国メディアによる事実と異なる報道や誇張報道に対する韓国政府の説明が受け入れられず、似たような経済指標を基ににしながら否定的なマスコミ報道が繰り返され、韓国経済に対する信頼度が落ち込んでいる。


英経済紙フィナンシャル・タイムズ(FT) が代表例だ。同紙は8月13日付紙面に「韓国、1997年に回帰」という見出しのコラムを掲載し、「韓国の対外債務が4000億ドル(約40兆円)を超えるなど、アジア通貨危機当時と似た状況にある」と報じた。また、10月6日付紙面でも「韓国はアジアで金融危機が伝染する可能性が最も高い国だ」と伝えた。


さらに10月14日付でも「沈む気持ち」との見出しで、紙面の1ページを割いて多額の対外債務などによる韓国の危機の可能性を指摘した。


これに対し、企画財政部と金融委員会は緊急記者会見を開き、企画財政部の崔鍾球(チェ・ジョング)国際金融局長は「一連のFT紙報道がある意図を持って行われているとの疑いをぬぐえない。根拠に乏しい報道を繰り返し、韓国経済の不安感をあおる理由が何か分からない」と述べた。


また、仏インターナショナル・ヘラルド・トリビューン(10月8日付)、米ダウ・ジョーンズ通信(10月8日)、英タイムズ(9月1日付)などの韓国経済関連記事についても、大部分が歪曲・誇張報道だと主張した。


例えば、ダウ・ジョーンズ通信は格付け機関フィッチの見解を基に「韓国系金融機関に債務不履行の兆候がある」と報じた。これに対し、韓国政府は「誤報だ」と反論した。しかし、14日付FT紙もダウの報道内容を引用して伝えた。


企画財政部の関係者は「韓国は過去に通貨危機を経験している上、アジア市場でも経済規模が大きくはないため、関心の的になっているようだ」との見方を示した。(朝鮮日報10/15)




海外経済誌は、Is South Korea Asias Iceland?(WSJ08/10/10)(韓国はアジアのアイスランドか?)と、直裁的表現を使っているため、韓国政府及び同国メディアは激しく反発しています。


確かに韓国の対外債務は、2007年時点で3821.81億ドル(ジェトロ出典)で、ここ2年間で2倍に急増していることは気になりますが、水準は過大ではありません。


しかし、為替下落に伴って「通貨危機」のリスクは高まります。


隣国「北朝鮮」の政治的混乱リスクも依然としてくすぶっており、韓国は政治・経済両面において1997年の通貨危機以上の難局に直面しつつあります。




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posted by rawwell at 09:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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